いつも使っているショートカットが、リモートデスクトップで使えないという経験はありませんか?
たとえば、リモートホストでパスワードを変えようとして、「Ctrl」+「Alt」+「Delete」キーを押すと、リモートではなくローカルパソコンの「Windowsのセキュリティ」画面が現れます。
全画面キャプチャした画像を直接保存する「windowsキー」+「Alt」+「printscreen」は、リモートデスクトップが全画面のときは、リモートとローカルの両方で同時に機能しますし、
リモートデスクトップがウインドウ表示のときは、初期設定ではローカルのみで機能します。
覚えておくと業務効率が上がる、リモートデスクトップ使用時のショートカットについてまとめてみました。
リモートデスクトップでのショートカットキーのルール
リモートデスクトップでのショートカットキーのルールは以下のとおりです。
- ショートカットの結果は、「全画面表示」と「ウインドウ表示」で違う
- 「windowsキー」を含まないショートカットは、全画面表示のときはローカルで有効なキーがそのままリモートで使える
- 「windowsキー」を含まないショートカットは、ウインドウ表示の場合は、ローカルとは別にキーが割り当てられている
- 「windowsキー」を含むショートカットは、「リモートデスクトップ接続」の「ローカルリソース」設定でリモートかローカルかを変更できる
- 上記ルールには例外がある
パスワード変更は例外ルール
パスワードを変更するとき、「Ctrl」+「Alt」+「Delete」キーを押します。
ところが、リモートデスクトップのリモートホストのパスワードを変更しようとして、「Ctrl」+「Alt」+「Delete」キーを押すと、ローカルパソコンの「Windowsのセキュリティ」画面が現れます。
リモートデスクトップでは「Ctrl」+「Alt」+「Delete」ショートカットでパスワード変更できません。
リモートデスクトップを全画面表示しているときも運動表示しているときも、変わらず、「Ctrl」+「Alt」+「Delete」キーを押すと、ローカルパソコンの「Windowsのセキュリティ」画面が現れます。
リモートホストのパスワードを変更する場合は、「Ctrl」+「Alt」+『End』キーを押してください。
全画面表示のときはローカルで有効なキーがそのままリモートで使える
リモートデスクトップを全画面表示で使っているときは、ローカルでのショートカットがそのままリモートで使えます。
パスワード変更などいくつかのものはこの規則にそいませんが、基本的に全画面表示ではそのままパソコンの画面がリモートホストの画面に置き換えられた状態になります。
各種ショートカットキーとその詳細については、マイクロソフトの「Windows のキーボード ショートカット」ページを参照してください。
ウインドウ表示の場合は、ローカルとは別にリモート用のキーが割り当てられている
モートデスクトップのリモートホストの画面が全画面表示ではなく、ウインドウ内に表示されている場合は、専用のショートカットキーが割り当てられています。
リモートデスクトップで有効なショートカットキーは以下のとおりです。
あくまでも全画面表示「でない」場合に機能します。
ショートカットキー | 対応するローカルのショートカットキー | 機能 |
[Alt]+[PageUp] | [Alt]+[Tab] | 起動しているアプリを一覧表示して、「左から右」に選択を移していく |
[Alt]+[PageDown] | [Alt]+[Shift]+[Tab] | 起動しているアプリを一覧表示して、「右から左」に選択を移していく |
[Alt]+[Insert] | [Alt]+[Esc] | 起動しているアプリを「開いた順序」で順次アクティブにして最前面に表示する |
[Alt]+[Shift]+[Insert] | [Alt]+[Shift]+[Esc] | 起動しているアプリを「開いた逆順」で順次アクティブにして最前面に表示する |
[Alt]+[Home] | [Ctrl]+[Esc]または[Windows]キー | 「スタート」メニューを表示する |
[Ctrl]+[Alt]+[End] | [Ctrl]+[Alt]+[Delete] | 「パスワード変更」画面(「Windowsのセキュリティ」画面)を表示する |
[Alt]+[Delete] | [Alt]+[スペース] | アクティブなウィンドウのシステムメニューを表示する |
[Ctrl]+[Alt]+テンキーの[+] | [Print Screen] | 全画面のスクリーンショットをクリップボードに入れる |
[Ctrl]+[Alt]+テンキーの[-] | [Alt]+[Print Screen] | アクティブなウィンドウのスクリーンショットをクリップボードに入れる |
「windowsキー」を含むショートカットは、「リモートデスクトップ接続」の「ローカルリソース」設定でリモートかローカルかを変更できる
「windowsキー」を含むショートカットは、「リモートデスクトップ接続」の「ローカルリソース」設定でリモートかローカルかを変更できます。
初期設定では「全画面表示の使用時のみ」で、「このコンピューター」と「リモートコンピューター」に切り替えることができます。
「全画面表示の使用時のみ」に設定すると、全画面表示のときにはリモートでもローカルと同じように機能します。
「このコンピューター」に設定されている場合は、「windowsキー」単独で押された場合を除き、「windowsキー」ショートカットはローカルでのみ機能します。
「リモートコンピューター」に設定されている場合は、全画面表示やリモートデスクトップウインドウがアクティブの場合はリモートで機能し、リモートデスクトップウインドウがアクティブで「ない」場合は、ローカルで機能します。
ショートカットの結果は、全画面表示とウインドウ表示で違う
上記の通り、リモートデスクトップが全画面表示のときと、ウインドウに表示されているときで、ショートカットキーの機能する場所が異なります。
詳細については、「【リモートワーク自由自在】リモートデスクトップの便利なショートカットキー(Windows編)」にわかりやすく説明されています。
例外的なショートカット
下記が例外的なショートカットです。
ショートカットキー | 機能 | リモート/ローカル | 全画面/ウインドウ |
[Ctrl]+[Alt]+[End] | パスワードを変更する場合に「Windowsのセキュリティ」画面を表示する | リモートでのみ機能する | 全画面画面とウインドウ表示で |
Shift キーを 5 回連打 | キーボードで固定キー機能を有効にする | リモートとローカル同時に機能する | 全画面画面とウインドウ表示で |
[windowsキー]+[Alt]+[printscreen] | 全画面キャプチャして直接[ビデオ]>>[キャプチャ]に保存する | リモートとローカル同時に機能する | 全画面画面とウインドウ表示で |
リモートデスクトップを全画面表示からウィンドウ表示に切り替えるには
「全画面表示→ウインドウ表示」または「ウインドウ表示→全画面表示」を下記のショートカットで切り替えることができます。
「Ctrl」+「Alt」+「Break」または「Ctrl」+「Alt」+「Pause」
まとめ
Windowsのショートカットキーは、リモートデスクトップで使う場合は配慮が必要です。
テレワークでは全画面表示で作業することが多いと思いますので、基本的に通常のパソコン操作と変わりません。
注意するのはリモートホストでのパスワード変更での「Ctrl」+「Alt」+『End』操作くらいでしょう。